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✅ 研修中に同期がどんどん辞めていく【コールセンターあるある】
コールセンターの新人研修。
最初は「同期がこんなにいるなら心強い!」と思っていたのに、気づけばどんどん辞めていく――
これは多くの現場で聞かれるコールセンターあるあるのひとつです。
実際に私がSVを務めている現場でも、研修初日は10人いたのに、2週間後には半分、1か月後には数人……というケースも少なくありません。
✅ なぜ研修中に人が辞めてしまうのか?【原因と現場のリアル】
考えられる理由はさまざまですが、現場の声として特に多いのが以下のようなものです。
- 「想像よりもクレームが多くて怖くなった」
- 「マニュアルが膨大でついていけない」
- 「研修が座学中心で、実際の業務がイメージできなかった」
- 「相談しづらい雰囲気で孤独感があった」
つまり、心理的ハードルの高さとフォロー体制の弱さが大きな壁になっているのです。
✅ SVとしての改善提案|辞めない新人育成のポイント
私が現場で意識している改善ポイントは次の通りです:
● 「現場に近いシミュレーション研修」の導入
クレーム対応のロールプレイングを、実際の電話音声をベースにしたケースで再現。
「どんな雰囲気か」「何が怖いのか」を体験させておくことで、心理的な準備ができるようにしています。
● 「辞めたい気持ち」を吐き出せる1on1の実施
SVや教育担当が定期的に話を聞く場を設けることで、本人が抱えているモヤモヤや不安を早期に発見し対応できます。
「辞める前に一回相談してみようかな」と思ってもらえる関係性づくりが重要です。
● 「小さな成功体験」を積ませる設計
最初は比較的簡単な問い合わせ業務からスタートさせ、「できた!」という達成感を感じてもらいます。
早期に自信をつけることが、離脱の抑制につながります。
● 現場と近いコミュニケーションの設計
研修中に「現場はどうなってるんだろう」「誰と一緒に働くんだろう」という不安を感じさせないよう、
研修卒業前に、現場SVや現役オペレーターと顔合わせ会を実施しています。
また、一部の研修内容は実際の現場担当者が講師として参加し、
「この人と一緒にやっていくんだ」とイメージを具体化させることで、研修と現場の壁をなくす効果があります。
✅ 最後に|離脱を「あるある」で終わらせないために
「研修中に辞める人が多い」のは、コールセンター業界の”宿命”のように語られがちですが、本当は現場の工夫で改善できる部分がたくさんあります。
SVや教育担当の立場にある方は、
「どうせ辞める」と割り切るのではなく、
「どうしたらこの人が続けられるか?」という視点を持ち続けてほしいと思います。
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